キイロスズメバチ

キイロスズメバチ
和名キイロスズメバチ
学名Vespa simillima simillima Smith, 1868 北海道 原名亜種(=ケブカスズメバチ)
Vespa similima xanthoptera Cameron, 1903 本州・四国・九州産亜種
英名Japanese yellow hornet
分類ハチ目 スズメバチ科 スズメバチ属
分布本州、四国、九州、佐渡島、対馬島、屋久島海岸線~標高2000m

生活史

11~5月 越冬
5月~6月中頃 単独営巣期
6月中頃~9月中頃 共同営巣期
9月中頃~11月 雄・新女王の羽化期

形態

体長 女王蜂 25~28mm、働き蜂 17~24mm

スズメバチの中でも最小ですが、警戒心が強くとても攻撃的です。全体的に濃い黄色で、モンスズメバチと似ていますが、小楯板に黄色の班があることで見分けられます(モンスズメバチは黒色)。

攻撃性

他のスズメバチに比べて体が小さい一方、警戒心が強く大変攻撃的です。巣の大きさは最大規模となります。成熟期・最盛期には巣に近づいたり、近くで大きな声を出すだけでも襲われるケースがあります。都市部や民家の近くで営巣するため、人との接触機会が多く注意が必要です。

習性

営巣

家屋の軒下、壁間、屋根裏、土中の空洞、樹洞、樹枝、崖などで巣作りをします。里山・林だけでなく、近年は山林開発の影響と本種の優れた適応力から、都市部での営巣が多く見られます。初期の巣は石垣の中や土中、樹洞などの遮蔽空間に造られます。巣盤数2~3段に巣が発達し、働きバチが百匹前後に達すると、軒下など開けた空間へ引っ越しを行います(7~8月頃)。
最盛期には働きバチが1,000匹を超えることがあります。体は小さいですが、他産という戦略を取り、オオスズメバチに対しては弱い立場ながらも上手く共存してきました。稀に多雌巣が見られることもあるようです。

食性

ハエやアブ、ミツバチなどの飛翔している小型昆虫をよく捕らえて食べます。人間の残飯を食べることもあります。果実や樹液、花蜜など甘いものも好んでよく食べます。