オオスズメバチ

樹液を出すために大アゴで樹皮を削っている
オオスズメバチの女王蜂(静岡 春森氏撮影)
和名オオスズメバチ
学名Vespa mandarinia Smith 原名亜種
Vespa mandarinia japonica Radoszkowski 日本亜種
英名Northern giant hornet
分類ハチ目 スズメバチ科 スズメバチ属
分布北海道、本州、四国、九州、佐渡島、対馬島、種子島、屋久島海岸線~標高900m

特徴

スズメバチ科の中では世界最大種になります。
スズメバチの中でも威嚇性、攻撃性、毒性が非常に強く、巣が地中など見つけにくい箇所にあることから、 駆除の際も専門的な経験を必要とします。
そのため、個人での駆除は絶対に行わず、専門の駆除業者に依頼してください。

生活史

11~5月 越冬
5月~7月 単独営巣期
7~9月 共同営巣期
9~11月 雄・新女王の羽化期

形態

体長 女王蜂 40~45mm 働き蜂 27~40mm

世界最大のハチです。非常に攻撃的で、毒性も高いです。女王バチは体長5cmを越えることがあります。
針を持たない雄バチも同じく3~4cm程度ですが、お尻が尖っている雌と異なり、台形となっていることから見分けることができます。強力なアゴで木を齧り取ったり、獲物を捕らえます。

攻撃性

発達期から成熟期の8月~11月にかけては非常に攻撃的になり、巣の近くを通るだけでも攻撃されることがあります。また木の樹液や果樹に集まっている場合でも、人が近づくと大アゴをカチカチと鳴らして威嚇したり、攻撃したりすることがあります。
数匹~10数匹の集団で、ミツバチやキイロスズメバチ、モンスズメバチの巣を襲います。ミツバチでは数時間で巣が全滅することがあります。

習性

営巣

土中の空洞、樹洞など、閉鎖した環境に巣を作るため、巣の位置が見つけにくいです。地中に営巣した場合、巣穴を広げるために土を外に運び出す為、放射線状に土の塊が堆積していることもあります。
また、人が放置した廃材にも営巣するケースがあります。人が目につきにくい場所のため、いつの間にか巣が大きく発達することがあるので注意が必要です。

食性

昆虫を狙って狩りをします。時には自身より大きなカマキリも捕らえることがあります。樹液、花の蜜も大好物です。熟した果実を食べることもあります。

正面から見たオオスズメバチ。
大きく強力な大顎で獲物を捕える!
クヌギの根元の樹液に来たチャイロスズメバチ(左)とオオスズメバチ(右)。並ぶと大きさの違いにびっくりしますね。(静岡 春森氏撮影)
出典 国立研究開発法人森林研究・整備機構より
出典 国立研究開発法人森林研究・整備機構より
出典 国立研究開発法人森林研究・整備機構より